2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

作家紹介(5)/猥雑で危険なセカイ/遠藤祐輔 blog「finalfilm」etc.

文責:佐々木友輔 郊外の風景を写真に収めようとする時、どのような方法があるだろうか。まず思いつくのは、「危ない郊外」を捉えた一連の作品群であろう。郊外型住宅や団地に暮らす幸福な家族というイメージの裏には、画一的で個性のない生活があり、犯罪が…

作家紹介(4)/地図の詩、空間の詩/ni_ka「blog詩」「AR詩」

文責:佐々木友輔 フリーライターの速水健朗による『ケータイ小説的。”再ヤンキー化”時代の少女たち』は、ケータイ小説の主な購買層が郊外に住む少女たちであり、物語の舞台も多くが郊外都市であることから、自ずと郊外文学論としての性格も帯びた著作である…

作家紹介(3)/生の論理についてのドキュメンタリー/田代未来子 blog「み」

文責:佐々木友輔 田代未来子がfloating viewに出品したのは、大学在籍時からブログ上に書き貯めてきた日記である。それは、文字通りの意味での「日記」であり、決して「作品」のつもりで書いたものではないと彼女自身が明言している。私はそのテキストに以…

郊外の美学の構築にむけてのメモランダム

藤田直哉 郊外は都市の回復ゾーンなのか、それとREM睡眠に入る前の精神状態のように、受動的でありながら想像力にあふれた精神領域への純粋な前進の一歩なのか? 手に負えない都市の身体とは異なり、郊外の身体は完全に飼い慣らされている。郊外は巨大な…

作家紹介(2)/記憶の化石 郊外における口承芸術/清野仁美『波多野物語』

文責:佐々木友輔 floating viewにおいて、郊外を定義づけるキーワードとなっている「忘却の歴史と希薄さの地理の神話と現実を生きること」(若林幹夫)をまさに体現して見せてくれるのが、清野仁美による『波多野物語』のシリーズである。 この作品は、かつ…

作家紹介(1)視覚的暴力を触覚的に見つめ返す/笹川治子『セキュリティー・システム』『うつろ戦士』

文責:佐々木友輔 石塚つばさが環境管理型の権力システムに擬態しているとすれば、笹川治子の『セキュリティー・システム』は、現代に特有なもうひとつの権力、つまり規律訓練型の権力システムに擬態して、監視社会の有り様をパロディー化し、その意味を脱臼…

"郊外"からうまれるアートのために/カタログ+論考集

floating viewは、5月刊行を目指して、カタログ+論考集の制作を進めています。本展企画者と問題意識を共有する批評家・評論家や、郊外論・都市論の研究者による論考と、アーティストによる表現の双方から「郊外」にアプローチすることで、両者の相互作用か…

展覧会再開のお知らせ

floating viewは3月19日(土)より再開しております。節電のため、開館時間を短縮(11:00〜17:00)しての再開となります。なお、3月26日(土)に開催を予定しておりましたシンポジウムは、中止とさせていただきます。ご来場をご検討いただいていたみなさま…

floating view マニュアル|はじめにお読みください

floating view マニュアル、会場で配布しています。

協賛企業のご紹介

floating viewに機材の協賛をしてくださっている株式会社シアーズさんが、ウェブサイトでも展覧会の紹介をしてくださっています。http://www.sears-itv.co.jp/ImpacTV/epop/floating_view.htmlシアーズさんは、電子ポップ(デジタルサイネージ)の日本で最大…